日常のことから、人との出会い、本からの学び書いています

街場のアメリカ論9

トマス・ホッブスの「万人の万人に対する戦い」
ということばが典型的に示しているように、
自然状態にある人間はそれぞれの自己保存という
100%利己的な動機によって行動しているとするのが、
伝統的な功利主義の考えです。

各人の自己実現と自己保存についての権利は、
いついかなる場所、いついかなる状況においても
人間はそれを享受できるというのが「自然権」の思想です。

しかし、この自然権にはいささかの問題があって、
自然権の行使を万人が同時に求めた場合、
人間は終わりのない戦争と孤独状態へと導かれてしまいます。

このような社会はきわめて暴力的で不安定で、
ほとんどの社会成員は自己保尊、自己実現の望みを
かなえることができずに終わります。
(最強の個人がほしいものを全部占領するわけですから)

ですから、自然権はとりあえず「一時棚上げ」して、
自分の欲しいものを他者から奪い取り、自分の欲求にまかせて
他者に押し付ける「自由」についてこれを放棄する。

そして社会契約に基づいて創設された国家に自然権の
一部または全部を委ねる方が、結果的には私的利益の
実現の可能性が高くなるであろう、というのが功利主義の
考え方でした。
~内田樹~

つづく・・・・・

街場のアメリカ論9
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街場のアメリカ論8

アメリカのデモクラシーでは被統治者の多数が、指示する政策、
「最大多数の福祉に奉仕する」ものが、
(政策そのものの本質的な良否にかかわらず)採択されます。

「重要なのは、被支配者大衆に反する利害支配者がもたぬことである。
もし、民衆と利害が相反したら、支配者の徳はほとんど用がなく、
才能は有害になる」

だとすれば、むしろ統治者には徳や才がないほうが、
機能することになります。
その権力の座から追い払うのは、そうでない場合よりも困難に
決まっているからです。
~内田樹~

個人的な意見だが、現代の政治家はディフェンシブなほうが良い。
なぜでしょうか。
そもそも、政治のリーダーとは「自分がなりたい」というタイプは危険だ。
それは、個人的に描く世界や目的を果たそうとする可能性が高いからだ。
洞察力や観察力に優れた実務家タイプとでも言えようか。
周囲から無理やり押されて、嫌々やるぐらいの態度がいいでしょう。
どうだろうか。

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街場のアメリカ論7

アメリカの有権者は表面的なポピュラリティに惑わされて、
適性を欠いた統治者を選んでしまう彼ら自身の愚かさを勘定に入れて
その統治システムを構築しているのです。

アメリカの有権者たちは、統治者はしばしば「廉直でもないし能力もない」
ということを熟知しているのです。
ですから、統治についての問題は、いかにして賢明で有徳な政治家に
統治を託すかではなく、いかにして愚鈍で無能な統治者が社会にもたらす
ネガティブな効果を最小化するかに焦点化されているのです、。

そのための配慮は、まず「権力の集中」を制度的に許さない。
「デモクラシーにおてい、公務員が他より権力を悪用するとしても、
権力をもつ機関は一般に長くない点に注目しよう」
ということは、アメリカでは公務員は一定期間在職すると必ず権力を濫用して
私利私欲をはかることになるということがはじめから「織り込み済み」だということです。

実際、アメリカはトランプというかなり危険な人物が大統領ではあるが、
ほとんど彼の思い通りに行政が執行されていくことはない。
パリ協定離脱に対しても、州や企業は個々で参加します宣言をしたり、
渡航制限についても、各州の司法が反発して独自の判断を下したりしている。
さらに、大統領選挙の不正、それに関連するFBI長官の解任などに対しても、
検察も司法も議会も独自に行動をおこし、国民の要請に応え真実を明らかに
しようと努めている。

それに比べて、日本の司法や検察、国会は親分の顔色をうかがい「忖度」など
と世界では理解できない判断が下れている。
日本の国の中枢がこんな有様で、子ども達のイジメ問題や企業のパワハラが
なくなるわけがない。
襟を正す順番が違うのだ。

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街場のアメリカ論6

アメリカの「起源における完成」~
多くの賢者が洞察に富んだ答えを出しています。

いちばんよく知られているのはマックス・ウェバーの
「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」です。
この中でウェバーはフランクリンに代表される「職業倫理感」について
透徹した分析をおこないました。

フランクリンの倫理学は「時は金なり」に代表されるように
徹底的に功利主義・実利主義なものです。
ウェバーはフランクリンの著述から次のような箇所を「資本主義の精神」を
端的に示す言葉として引用しています。

「時は貨幣であるということを忘れてはいけない。
一日の労働で十シリングを儲けられる者が、散歩のためだとか、
室内で懶惰(らんだ)に過ごすための半日を費やせば・・・・・五シリングの
貨幣を支出というよりは処棄したのだということを考えねばならない」

「貨幣は生来繁殖力と結実力をもつものであることを忘れてはいけない。
貨幣は貨幣を生みだすことができ、さらに次々と同じことが行われる。
(・・・・)一頭の親豚を殺すものは、そこから生まれる一千頭を殺し尽くすものだ」

「支払いのよい者は万人の財布の主人であることを忘れてはいけない。
約束の時期に正確に支払うことが評判になっているものは、
友人がさしあたって必要としない貨幣をすべて何時でも借りることができる」

「信用に影響を及ぼすなら、どんな些細な行いにも注意しなければならない。
午前五時か夜八時に君の槌(つち)の音が債権者の耳に聞こえるならば、
彼はあと六カ月構わないでおくだろう」

この引用を受けて、ウェバーは「資本主義の精神」をこう描写しています。

「われわれがこの”吝嗇(りんしょく)の哲学”に接している顕著な特徴として
感ずるものは、信用のできる正直な人という理想であり、
わけても自分の資本を増加させる自己目的と考えることが
各人の義務であるのと思想である。
実際にこの説教の内容をなすものは単純に処世の技術ではなく、
独自な”倫理”であって、これを犯すものは愚鈍であるに止まらず、
一種の義務忘却を犯すものとされているのである。

~内田樹~

ベンジャミンフランクリンは典型的なアメリカ人としてまず名前が挙がる人だ。
当時、アメリカという新大陸に渡った人々の手本になった人だろう。

街場のアメリカ論6
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街場のアメリカ論5

典型的なアメリカ人として、まず名前が挙がるのはベンジャミン・フランクリンです。
フランクリンを掲揚するときにしばしば用いられるのが、
「自分で自分を作り上げた人」という表現です。
これまたアメリカ人が自分を誇るときに好んで用いる形容詞ですが、
この言葉はアメリカという国の本質を見事にいい当てていると思います。
アメリカ人は自分で自分を作り上げた。
それと同じように、アメリカ合衆国は自分で自分を作り上げた国なのです。

まず「共同体はいかにあるべきか」についての理念があり、
その理念に「契約」的に合意した人々によって共同体が構築されたのです。
大地と血の絆で幾重にも結び付けたゲルマンシャフトがしだいに制度的に
洗練されていって国民国家が完成したわけではありません。

アメリカが変わっているところは、アメリカはだんだんアメリカになっていった
のではなく、はじめからずっとアメリカだったいうことです。
~内田樹~

このアメリカの原理は、いまもアメリカを動かす根底にあるように思います。
起源や出自がないというのは、人間においては大きな不安定要因です。
「作り上げる」という感覚は、人生、ビジネスあらゆるところに存在します。
ある意味ではヨーロッパ的自我の極がアメリカなのではないでしょうか。

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Author:イッセイ・ホンダ
経営コンサルタント
全米NLP協会公認トレーナー
「社長のビジョンの実現」「社長の参謀、軍師」として経営をサポートしています。このブログで新しい皆様との出会いがあれば大変嬉しいです。

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